その先にあるのは、成長する自分。

手塚
 例えばね、何かの仕事をする時に書類をまとめるとか、それ自体が嫌な作業だったとしても、その一歩先のことを考えれば、目の前のことが苦でなくなることってあるじゃない? 

 それと同じで、大学受験の時は受験勉強のその先にある魅力と、目の前で直面している勉強のおもしろみとにズレがあったんだよね。

左京
 先に対する魅力ってさ、さっき真輝君が言ってたように、同じ4年間を過ごすんだったら大学よりも歌舞伎町で働くことを選んだ方が自分自身がより成長できるということになるよね。

 だから、真輝君のなかで大事なのは、より成長できる選択肢を選ぶっていうことだよね。例えば一般的には、その先にあるのは、お金だったり、世のため人のためみたいなこともあるかもしれないけど、それよりも、その先で自分自身が成長できるっていうことがすごく大事なのかな。

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手塚
 それかもしんない。自分自身の変化が一番かもしれない。
 だから、例えば、「結婚したいですか?」 って聞かれたりして、結婚したくはないけど、子供は欲しいなって思って、何で子供が欲しいんだろうなって考えたら、子供ができた時の自分に会いたいんだよね。
 子供を持ったときの自分がどんな人間になるんだろうかって。そういう自分自身の変化が一番楽しいよね。

左京
 それは仕事をするうえですごく大事なところかもしれないよね。

手塚
 例えば旅行に行ったりするのもそうじゃない? 
 どこかに旅行した時にその旅先でどんな自分であったとかより、「こんな人に出会ったんですよ」、「こんなことがあって楽しかったんですよ」 ってみんな言うけど、それよりも本当は自分がどう思ったかが実は重要なんだよね。

 自分よりも他者のことを優先して喋る人って多くない?

左京
 うんうん。

手塚
 じゃなくて本当は自分が楽しかったこと、そこでどう思ったかが一番重要なことでね、自分の成長が本当は重要。

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左京
 そう考えると、たぶんホストっていう仕事が個人の裁量で、明日行かなければ0だし、自分の個人商店が流行って行列ができればどこまでもお店が流行るみたいな・・・・・・、そういう働き方が真輝君にはすごくしっくりきたんだね。

手塚
 しかもわかりやすかったから。今だったら会社があって、その会社にはそれぞれの役割があって、チームとしてその役割を果たすっていうことも考えられるけど、若い頃はそこまで考えてなくて。直接的な結果が欲しいもんじゃない? 

 若い時に今月がんばった俺は、何十人のなかで何番だったっていうのは中学生の時の学区内テストと同じ感覚でやってたと思う。テスト返してもらって学校で何番でしたっていう結果、みたいなのをもらう時の感覚とほとんど一緒。

 でも、それがホストの仕事の時はクラスで一番っていうのと同じ感覚で、毎月頑張った結果をお給料がいっぱいですっていうふうにわかりやすくもらうから。だから仕事っていう感覚ではなかったな。

(続きます!)

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シブヤ大学 学長の左京泰明が「仕事」や「働くこと」について、様々な分野で働く同世代の仕事人に素朴な疑問をぶつけ、彼らの言葉の中から「働くとは何か」を探っていくインタビュー企画です。
協力:(株)弘文堂

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このページは、左京泰明が2007年7月 5日 16:22に書いたブログ記事です。

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