おとなの社会見学!02 ~恵比寿麦酒記念館編~
朝からビールが飲める!今回ばかりは20歳以上の方のみに生徒さんを限定し、まさに大人の社会科見学が実現しました。大人の社会科見学第2弾は恵比寿麦酒記念館の見学ツアーです。
「ビールはお好きですか?ここにいるなら当たり前ですよね。(笑)」そんな先生の挨拶で授業がスタート。集合場所の目印でもあった“カブト煙突”。ビールを作る過程で出てしまう異臭を遠くに飛ばすための装置。今では技術が進み、処理が出来るようになったためこの煙突はもう使われていないのだそうです。そんな煙突についてのエピソードを話しながら、建物の方へ足を進める先生。生徒さんもその後に続きます。
入り口前にある大きな銅像、その名も馬越恭平殿。その人は、大日本ビール株式会社(恵比寿・朝日・札幌ビールの合併会社)の社長を務めた人物。銀座にビアホールを作るなど、“東洋のビール王“とも呼ばれたお方なのです。ビールが日本に入るようになった経緯や当時の日本でのビール市場、馬越恭平の活躍などさっそくいろんな豆知識を聞き、”第三の男“のテーマ曲で有名な今では恵比寿ビールの定番メロディに迎えられ、ついに館内へ入って行きます。
まずは、恵比寿工場100年史を見ながら恵比寿ビールの歴史を学びます。その年表には明治時代初期から現代のビールの価格の変化がかけそばの価格と比較してありました。その値段の差は当時13倍近くもあり、ビールは非常に高価なものでした。500mlで10銭程。今の中ジョッキが1,500円くらいの感覚です。
う~ん、当時は今の様に「とりあえずビールで!」とはなかなかいかなかったでしょうね。
次に見せていただいたのは記念館周辺、恵比寿ビアガーデンのミニチュア模型。恵比寿ガーデンプレイス内にはガードマンがいるため、子供も安心して遊ばせる事ができ、ペットと自由に散歩することができる。恵比寿の街はいい所だとそんなお話も伺うことが出来ました。
どんどん館内の奥へ進んでいきます。続いては展示コーナー。歴史あるビールのシンボルマークや、昔の恵比寿駅の写真、工場の機器や道具、宣伝ポスターなど、様々な展示品を鑑賞できました。札幌ビールは札幌にあるからその名がついたのですが、恵比寿ビールの場合はその逆。つまり、恵比寿ビールがあったからその地の名が恵比寿になったそうなのです。今ある恵比寿駅も、当時はビールを運ぶための貨物専用の駅だったそうで、それほど恵比寿の街は恵比寿ビールなくしては成り立たなかった場所なのです。
続いていよいよビールの中身のお話。ビールの原材料は水・大麦・ホップ・酵母の4種類。「大瓶1本にホップは何個?麦は何粒使うでしょう?」そんな先生の質問に生徒さん見当もつきません。正解は大瓶1本に水(炭酸ガス)3g、麦2,000粒(両掌1杯分程)、ホップ10個、酵母は400億個だそうです。
おいしいビールとは!?
まずは温度。大体4℃に設定されている家庭用冷蔵庫から取り出したビールをコップに注いだ頃、まさにその時間くらいが飲み頃だそうです。賞味期限は9ヶ月。過ぎても体を壊す事はないそうですが、美味しく飲むにはやはり早いにこしたことがないそうです。
お話の最後はビールの5千年の歴史を振り返ります。遡る事19世紀のフランス。
細菌学者であるルイ・パスツールにより、アルコール発酵に酵母が関与している事が明らかに。この人物によりビールが出来、リンデの発明した冷凍機により夏でもおいしいビールが飲めるようになったのです。始まりはこの二人から東洋のビール王まで、たくさんの著名人のお陰で今こうしておいしいビールが飲める事を学ぶ事ができました。
さぁ、ビールについてたくさん学んだ後、そろそろビールが飲みたくなってきた!ついにお待ち兼ねの試飲タイムです。席に着き、ビールが出てきたときの生徒さんの嬉しそうな笑顔ったらありません!笑
乾杯の前に、先生からおいしいビールの注ぎ方を教わりました。
* おいしいビールの注ぎ方 *
①グラスの高い位置から一気に注いでグラスを泡いっぱいにする。
②泡が減り、液体の部分と半々ぐらいになったところで2回目をそっと注ぐ。
③荒い泡がなくなり、泡がきめ細かくなってきたところで3回目を注ぐ。最後は慎重にグラスめいっぱいにまで注ぎます。
先生のお手本を見てみんなでやってみます。するとどうでしょう、泡と液体が約7:3くらいでしょうか、とってもキレイに注ぐ事ができました。
「そして最後は背筋を伸ばしてグラスは下の方を持ち、唇をグラスにつっこんで一気にのどに流し込む!」先生の言葉に一同つられて皆で乾杯~!!!おいしぃーーとどこからともなく声がもれてきます。こうして時間をかけてビールは丁寧に味わうものなのですね。でも本当にキレイについだビールはおいしくて、泡のないビールを試しに飲んだら同じものなのにぴりぴりと尖った味がしておいしくない。缶ビールをそのまま飲むとこの味になるんだとか。缶ビールも出来ればグラスに丁寧についでおいしく飲みたいものです。
試飲は注ぎ方のレクチャーで飲んだサッポロ生ビールも合わせて全部で5種類。
飲み比べでは最初にエビスビール。続いてここでしか飲む事のできないメジャーヴァイス(ヴァイスはドイツ語で白いの意)、イギリスで人気のメジャーエール、最後はエビスザブラックの黒ビールをいただきました。おつまみはビール酵母入りのサッポロビヤクラッカー。少し苦味のあるクラッカーでビールが進みます。定番のビールから普段なかなか飲む事のできないビールまでをすっかり堪能し、集合写真を撮って授業終了。グラスや新商品のビール、ビールについての情報が満載の冊子など、たくさんのお土産もいただきました。
今日の授業を受けて、食後いつも缶ビールを飲んでいる父に、今日教わった注ぎ方でおいしいビールを飲ませてあげよう、なんて思いながら記念館を後にしました。
(ボランティアスタッフ 室木花絵)
しかも、エジプトでは、ピラミッド建造の労働者にビールが配給されていたのです。麦のデンプンが消化吸収しやすく分解され溶け込んでいるし、ビールと一緒に飲まれる酵母には必須アミノ酸、ビタミンB群、各種ミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれているので、炎天下で巨石を運ぶ労働者には、ぴったりの疲労回復飲料だったようです。
18世紀にイギリスで発祥した生命保険では、初期にはお酒を飲めない人は保険料が高かったそうです。理由は、「ビールから必要な栄養が摂取できない人=病気質」と考えられていたからだそうです。ビールは、紀元前から19世紀までの4900年間、「お酒」であると同時に「栄養補給飲料」として存在してきました。ビールの役割が「美味しく愉しく」だけに大きく変わったのは、20世紀に入ってからです。
日本にビールが伝わったのは江戸時代。明治時代からは、全国各地でビール製造が始まりました。北海道開拓使による北海道札幌でのビール製造は、外貨取得の重要な手段だったようです。大資本から地方の中小醸造所まで、明治期には「地ビール」ブームが起き、全国で100社近くの醸造所が設立。その後、日本麦酒醸造会社、大日本麦酒株式会社の設立、GHQの規制などを経て、現在の日本ビール業界が作られました。
今回は、恵比寿麦酒記念館の6代目館長で、お酒をこよなく愛する端田さんを先生にお迎えして、私たちの知らない「ビールを取巻く世界」を解説して頂きます。もちろん、今回の教室はビールの館(やかた)ですから、ここでしか飲めない限定ビールの試飲や、覚えておくとビールが一層おいしくなる「ビールグラスの選び方」や「ビールの注ぎ方」なども、実演付きで教えてもらいます。
麦酒の長い5000年の旅路を知る。ビールをおいしくするスパイスかもしれません。
【注意事項】
※1:当日の授業では、ビール代およびグラス代(お持ち帰り頂けます。)として、お一人あたり「1,500円」を頂戴致します。
※2:アルコール類を提供しますので、20歳以上の方のみの受講とさせて頂き、当日受付にて身分証明書を確認させて頂きます。
※3:集合場所は、恵比寿ガーデンプレイス内サッポロビール本社前「カブト煙突」前でお願いいたします。授業開始時刻までに必ずお越し下さい。
今回の教室:「恵比寿麦酒記念館」
電話:03-5423ー7255
最寄り駅:JR山手線恵比寿駅 東口下車 徒歩10分
1887年(明治20年)に設立された日本麦酒醸造会社は、当時三田村と呼ばれていた現在の東京・目黒区三田に工場を設け、「恵比寿ビール」の生産を始めました。以来、「恵比寿」の名は、駅や街の名となって親しまれています。
恵比寿麦酒記念館は、百年余にわたるサッポロビール恵比寿工場を記念するとともに、ビール文化を伝えている施設です。
<バリアフリーに関して>
バリアフリー設計ではございませんので、車椅子の方、入場が困難な方は事前にシブヤ大学事務局までお知らせ下さい。
シブヤ大学事務局: Tel 03-3770-4285/E-mail info@shibuya-univ.net




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